中國では、合計56の民族があり、各民族の伝統、文化、習慣がそれぞれ異なっている。各少數民族の文化に觸れることは中國観光の楽しみだと言えよう。今回は花の國、雲南の少數民族をご紹介する。
雲南省では26の民族が暮らしている。総人口の約3分の1が少數民族で、雲南は少數民族の寶庫と呼ばれ、多彩な少數民族文化を誇っている。
■タイ族
タイ族は悠久な歴史を持つ少數民族であり、主にシーサンバンナ、徳宏などで集居する。千年以上にのぼる古い文獻、暦法また豊富多彩な音楽と踴りがあり、タイ族の輝かしい文化と獨特な風情を存分に體験できる。
タイ族の一番盛大な祭りは水掛け祭りである。毎年の4月中旬、タイー暦正月で行われている。災を取り除いたり、祝福し合いたりし、お互いに清かな水を身に掛かける。お祭りの際、沙積み、綉球(絹リボンでこしらえた球形の飾り)投げ、花火大會、竜舟競漕などの活動がある。そのとき、歓楽の音が街のあちこちに聞こえ、シーサンバンナと德宏は歓楽な海となった。國內外の観光客がどっと集まり、非常に賑わっている。
■イー族
中國の少數民族では、イー族はわりに人口が多く、居住地域が広く、悠久な歴史を持つ少數民族である。イー族には密枝節、イ歴節などのお祭りが多い。松明祭はその代表的な祭りと言えよう。
農暦6月24~25日、雲南石林、雲南楚雄などで10萬人ほどのイー族が松明祭りを祝ったり、伝統的な舞踏、闘牛、格闘を行ったりすることで町中は大いに賑わっている。
松明祭前、イー族が広場の真ん中で高さ約3mほどの大きな松明束を立て置き、その周りに小さい松明をあしらっておく。24日の朝から、人々は広場に集まり、勇ましい闘牛式や格闘が行われる。イー族の伝統的な格闘は力で右腕を競う競技であり、代々に伝わってきた。勝った人を大力士と褒められ、名を揚げる。
夜、松明行列を見ると、流れる火竜のように極めて壯観である。9時ごろ、大松明が照らされ、綺麗なイー族衣裝著た村民らが松明を囲んで情熱なイー族舞を踴り始まり、広場が祭りのバラダイスになる。