青い空、白い雲、果てしない草の海、群れを成す牛や羊、馬を駆る勇猛なモンゴル族の人々。まるで、この世のパラダイスのような內モンゴルである。モンゴル建國の英雄として稱えられるチンギス?ハンのように勇ましい魂と、草原のような広い心を持つ人々。これらを育んだ大地の見所をご紹介する。
■緑萌える理想境:フルンボイル草原
中國北部?內モンゴル自治區の北東に位置する、世界で最も大きい天然の草原。フルンボイル草原は「北國の碧玉」と呼ばれ、果てしない広さと美しさで憧れられてきた。フルンボイルという地名は、フルンとボイルの二つの湖から名づけられたもの。昔々、モンゴル族の伝説では、フルンとボイルというカップルがいた。2人は草原を救うため、そして愛のために、草原の妖怪と激しく戦ったという。フルンは湖に姿を変えて妖怪を溺死させ、ボイルは彼女を探すため湖に飛び込んでしまった。つまり、フルンとホイルの二つの湖は彼らの化身である。豊かな緑と水に恵まれた広大なフルンボイル草原は、3000あまりの河川が縦橫に交錯し、500あまりの湖が星のようにきらめき、輝かしい絵巻を構成している。ここでは紺碧の空、緑がもえる大地を存分に楽しむことができる。
■草原の祭り:ナーダム
モンゴル語で「娯楽」や「ゲーム」を意味する「ナーダム」は、モンゴルで年に數回行われる國民的行事であり、民族の祭典である。春?夏?秋の3つの季節に行われ、ブフ(モンゴル相撲)?競馬?アーチェリーの3つの競技が開催される。これによって、豊作の喜びを祝うのだ。ナーダムの競技はすべて、モンゴル族の力と美の表現であり、身體能力と知恵の競り合い、スピードとスタミナの競爭である。ここで草原に暮らす彼らの豪膽さと情熱が生き生きと発揮される。